【マネーフォワード活用】確定申告は税理士に依頼するべき?判断基準と「新しい丸投げ」とは?

毎年2月から3月にかけて、個人の確定申告時期が近づくと、日本中の多くの個人事業主や経営者が「今年もまた、この季節が来てしまったか」と重い腰を上げます。 溜まりに溜まった領収書の整理、通帳の記帳、控除証明書の確認など、本業の貴重な時間を削って行う事務作業は、経営者にとって精神的にも時間的にも大きな負担です。 しかし、ここ数年でその状況は劇的に一変しました。 「マネーフォワード クラウド確定申告」をはじめとするクラウド会計ソフトが急速に普及したからです。 銀行口座やクレジットカードの利用明細を自動で取り込むデータ連携機能、AIが勘定科目を推測して提案する自動仕訳機能、スマホでレシートを撮影するだけでデータ化できる機能など、簿記の専門知識が乏しい方でも直感的に操作できる環境が整いました。 「これなら自分一人でも確定申告ができるかもしれない」と感じ、実際にチャレンジする方も増えています。 ただ、便利になればなるほど、経営者の頭には新たな悩みが生まれています。 「ソフトがここまで自動化してくれるなら、今までのように高い顧問料を払ってまで税理士に依頼する必要はないのではないか?」 「逆に、これだけ便利になった今だからこそ、税理士に依頼することで得られる『新しいメリット』があるのではないか?」 このような疑問を持つ経営者のために、本コラムでは「確定申告を税理士に依頼すべきか」の判断基準を、現代のクラウド会計事情に合わせて再定義します。 また、マネーフォワードクラウドをフル活用した先進的な事例として、当事務所(インテル税理士事務所)の実務フローを紹介した上で、最強のツールと専門家を組み合わせることで実現する「手取り最大化」の仕組みについて詳しく解説します。
そもそも「確定申告は税理士へ依頼するべきか?」の判断基準
結論から申し上げますと、
「事業を現状維持ではなく『成長』させたい」
「手元に残る現金を最大化したい」
と考えているなら、間違いなく税理士へ依頼するべきです。これが、数多くの顧問先を見てきた私の率直な所感です。
一般的に、税理士への依頼を検討するタイミングとしてよく語られるのは、「売上が1,000万円を超えて消費税の課税事業者になったら」や「個人事業から法人成りをしたら」といった事業規模の基準です。
また、「税理士報酬(コスト)」と「自分でやる手間(時間)」を天秤にかけ、コストパフォーマンスを計算する考え方も主流です。
もちろんこれらは間違いではありませんが、インボイス制度や電子帳簿保存法など、制度が複雑化している現在は、より深い視点での判断が求められます。
「作業代行」ではなく「答え合わせ」と「リスクヘッジ」へ
ひと昔前までの税理士の主な役割は、いわゆる「記帳代行」でした。
顧客から預かった紙の領収書や通帳のコピーを会計ソフトに手入力し、決算書を作る。この「入力作業」に対して報酬が支払われていました。
しかし、MFクラウドを使えば、入力作業の多くは自動化されます。
そのため、単なる「入力代行」だけを税理士に求めるのは、コストパフォーマンスの観点から見ればナンセンスであり、お金の無駄遣いになりつつあります。
現代において税理士に依頼すべき最大の理由は、以下の2点に集約されます。
1.作成されたデータが経営の実態を正しく表しているかの「答え合わせ」
2.その数字に基づいた「未来への投資・節税戦略」の立案
複雑化する税制への対応とリスク回避
近年、税制改正のスピードはかつてないほど加速しています。
例えば「インボイス制度」の導入により、請求書の形式要件や消費税の計算方法は劇的に複雑になりました。「電子帳簿保存法」では、電子取引データの保存要件が厳格化されています。
ネットで調べた断片的な知識や自己流の解釈で処理を進め、数年後の税務調査で否認されるリスクは常にあります。
「追徴課税」や「延滞税」といった金銭的なリスクはもちろんですが、何より「自分の申告は本当に大丈夫なのだろうか」「いつか税務署から指摘されるかもしれない」という心理的な不安を抱えたまま経営を続けることは、見えないコストとして経営者の精神を蝕みます。
機会損失の防止
逆に、「知っていれば使えたはずの税制優遇」を見逃しているケースも多々あります。
例えば、設備投資を行った際の「中小企業経営強化税制(即時償却や税額控除)」や、創業期の特例、賃上げ促進税制など、国は中小企業向けに様々な優遇措置を用意しています。しかし、これらは自動適用されるものではなく、申告時に適切な添付書類を提出しなければ適用されません。
「自分でやる」ことの最大のリスクは、計算ミスをすることではありません。「自分のビジネスの数字を、税務のプロという客観的なフィルターを通して見つめ直し、最適化する機会を失うこと」なのです。
事業規模にかかわらず、プロの目を入れることは、経営を守り、攻めるための必要経費と言えるでしょう。
マネーフォワードクラウド活用時の税理士との役割分担
では、実際にマネーフォワードクラウドを導入して税理士に依頼する場合、これまでの「紙の領収書をダンボールに詰めて郵送する」スタイル(いわゆる丸投げ)とは何が違うのでしょうか?
キーワードは「協働(コラボレーション)」です。
マネーフォワードクラウドという同じプラットフォームを共有することで、顧客と税理士の役割分担は以下のように最適化され、双方がストレスなく業務を進められるようになります。
顧客(あなた)の役割:「事実の記録」と「一次情報の整理」
マネーフォワードクラウドを活用する場合、顧客側が行うのは「面倒な複式簿記の入力」ではありません。「データの連携」と「整理」です。具体的には以下の4つのアクションを行います。
1.データ連携の維持
銀行口座、クレジットカード、Amazonや楽天などのECサイト、AirレジやスマレジなどのPOSレジをMFクラウドに連携させます。一度設定すれば、日付や金額などのデータがAPIで自動的に流れてくるため、手入力によるミスは物理的に発生しなくなります。
2.証憑(レシート・請求書)のアップロード
現金で支払った紙のレシートはスマホアプリで撮影し、メールで届いたPDF請求書はMFクラウド上の指定フォルダ(クラウドBoxなど)へアップロードします。これにより、電子帳簿保存法に対応しつつ、紙の保存やかさばる郵送の手間・コストを削減できます。
3.内容の補足(タグ付け)
連携されたデータだけでは判別できない内容を補足します。例えば、Amazonで数万円の買い物をした場合、それが「消耗品(文房具)」なのか「会議費(お茶)」なのかは、購入した本人しか分かりません。「事務用品」「PC周辺機器」といったメモやタグを残すだけで、あとの会計処理は税理士に任せられます。
4.請求書発行・経費精算の運用
日々の業務で「MFクラウド請求書」や「MFクラウド経費」を使っていれば、そのデータは仕訳として自動的に会計側へ流れます。
つまり、顧客は「日々の業務プロセスをMF上で行うだけ」で、会計データの「素(もと)」が自動的に出来上がる仕組みです。特別な経理作業をする意識すら必要なくなるかもしれません。
税理士の役割:「監査・修正」と「決算判断」
顧客が作った「素」のデータを、税務のプロが法的な観点から仕上げます。税理士には、主に3つの役割があります。
1.データの監査と修正
顧客が連携したデータやAIが提案した仕訳が、税法的に正しいかをチェックします。「この飲食代は交際費ではなく会議費で処理できる」「この備品は資産計上が必要だが、少額減価償却資産の特例を使って一括償却できる」といった専門的な判断で修正を加えます。
2.決算整理仕訳
減価償却費の計算、棚卸資産の計上、家事按分(プライベートと事業の割合調整)、未払金・前払費用の計上など、自動連携では完結しない決算特有の複雑な処理を行います。
3.申告書の作成と提出
最終的に固まった数字を元に、確定申告書(青色申告決算書など)を作成し、電子申告(e-Tax)を行います。
従来の「丸投げ」との決定的な違い
従来のアナログな手法では、顧客が資料を渡してから試算表(成績表)が出てくるまで1〜2ヶ月かかるのがザラでした。そのため、「3月の申告期限ギリギリになって、予想外の多額の納税額を知らされ、資金繰りに慌てる」という事故が多発していました。
しかしMFクラウド活用型では、顧客がデータを整理した瞬間に税理士もそれを見ることができます。
ブラックボックス化するのではなく、「同じ画面をリアルタイムで見ながら、役割分担して完成させる」プロセスへと進化することで、常に現状を把握できる安心感が生まれます。
【実例】インテル税理士事務所の「マネーフォワード×Chatwork」活用フロー

顧客と税理士の新たな役割分担を体現しているモデルケースの一例として、「インテル税理士事務所(当事務所)」が実践している実務フローをご紹介します。
当事務所では、単なる「事務処理代行」ではなく、「Chatworkによる迅速な連携」と「手取り最大化のための高精度シミュレーション」を徹底している点にあります。
日常業務の完全クラウド化(エコシステムの構築)
会計ソフトだけでなく、周辺業務もマネーフォワードシリーズで統一することを推奨し、業務効率化を支援しています。
・請求書発行
「マネーフォワードクラウド請求書」で発行し、メール送付から入金確認、売掛金の消込までを自動化します。
・給与計算・経費精算
従業員や役員の給与計算、立替経費も「マネーフォワードクラウド給与」「マネーフォワードクラウド経費」で処理します。
これにより、確定申告時期になって慌てて1年分のデータを集める必要がなくなります。
毎月の給与計算や請求業務が終わった時点で、会計データの8割が自動的に完成している状態を作っています。これはバックオフィス業務の大幅な効率化に直結し、経営者自身が事務作業から解放されることを意味します。
Chatworkを利用した迅速なコミュニケーション
お客様とのコミュニケーションツールをビジネスチャットツール「Chatwork(チャットワーク)」に一本化しています。
従来の電話やメール、あるいはLINEなどを混在させて使う煩雑さを排除し、すべてのやり取りをChatwork上で完結させます。
マネーフォワードクラウド上で不明点(使途不明金や、勘定科目の疑義など)が見つかれば、税理士はChatworkを通じて即座に確認します。
「10月20日のAmazonの支払いは何ですか?」「PCモニターです、画像添付します」といった短いラリーで疑問点が解消されます。このリアルタイム性により、申告直前になって「数ヶ月前の記憶を必死に辿る」「領収書を探し回る」といったストレスが一切なくなります。また、やり取りがテキストログとして残るため、「言った言わない」のトラブルも防げます。
「法人・個人」双方の手取りを最大化するシミュレーション
最大のポイントは、事務代行を超えたコンサルティング領域にあります。
マネーフォワードクラウドでリアルタイムに数字を把握しているからこそ、3つの精度が高いシミュレーションが可能となります。
1.法人・個人の利益着地予測と納税予測
期末の数ヶ月前に、決算時の利益がどのくらいになり、法人税・所得税や消費税がいくら発生するかを高精度で予測します。これにより、「今期中に修繕を行おう」「消耗品をまとめ買いしておこう」「倒産防止共済に加入しよう」といった具体的な節税対策や資金繰り対策が余裕を持って行えます。
2.ふるさと納税の最適化
個人の所得予測に基づき、自己負担2,000円で済む「ふるさと納税の限度額」を正確に試算します。これは単なる寄付ではなく、実質的な税金の前払いによる返礼品獲得という経済的メリットを享受するための施策です。
3.役員報酬の最適値算定(ゴールデン・ナンバーの算出)
これが最もインパクトのある施策です。オーナー社長の場合、会社から受け取る「役員報酬」の額によって、法人の利益(法人税)と個人の所得(所得税・住民税・社会保険料)のバランスが大きく変わります。役員報酬を高くすれば法人税は減りますが、個人の所得税と社会保険料が跳ね上がります。逆もまた然りです。「法人と個人の税金・社会保険料を合算したトータルコスト」をシミュレーションし、手元に残るお金(手取り)が最大化する役員報酬の金額を算出して提案します。
このような全体最適のアプローチは、年一回の確定申告だけを請け負うスポット契約や、格安の記帳代行では不可能です。マネーフォワードクラウドを通じて常時データを共有しているからこそできる、プロフェッショナルなサービスだと自負しています。
マネーフォワードクラウドを活用し、確定申告を税理士に依頼するメリット
最後に、数ある会計ソフトの中で「マネーフォワードクラウド」を選定し、それを前提に税理士とタッグを組むことで、顧客(経営者)は何を得られるのか?
その具体的なメリットを4つの視点で整理します。
メリット1:圧倒的な「タイムパフォーマンス」と「本業への集中」
最大のメリットは時間の創出です。
銀行通帳から一行ずつ手入力したり、領収書をノートに糊付けしたりする時間は、1円の売上も生みません。
マネーフォワードクラウドの「自動連携」と「仕訳学習機能(AI)」は強力です。一度「この店は会議費」と覚えさせれば、次回からは自動で提案されます。
この自動化の恩恵を受けつつ、最終チェックや複雑な判断を税理士に任せることで、「経理業務に使う脳のメモリ」を最小限にし、本業のコア業務(売上を作る活動)に全力を注ぐことができます。経営者の時給単価を考えれば、この投資対効果は計り知れません。
メリット2:経営状態の「見える化」による意思決定スピードの向上
紙ベースやインストール型のソフトを使っている場合、税理士から試算表が届くまで「先月いくら儲かったのか」が正確にはわかりません。
これでは、スピード感が求められる現代の経営において致命的です。
マネーフォワードクラウドなら、スマホアプリを開けば「現在の口座残高」「今月の売上推移」「資金繰りの状況」がリアルタイムで可視化されます。
税理士も同じデータを見ているため、「今月は利益が出すぎているから、来期に必要な設備投資を前倒ししましょう」といったアドバイスを、決算の3ヶ月前に受けることができます。申告期限ギリギリになって「税金がこんなに高いの!?」と驚くことがなくなります。
メリット3:法改正への「自動対応」とコスト削減
インボイス制度や電子帳簿保存法、定額減税など、近年の税制改正はシステム対応が必須です。
従来のパッケージソフト(買い切り型)の場合、改正のたびに高額な更新料がかかったり、ソフトの買い替えが必要です。
マネーフォワードクラウドはSaaS(クラウドサービス)であるため、法改正があれば自動でアップデートされます。常に最新の法令に準拠した状態で申告ができるため、システム保守コストやコンプライアンス上のリスクを大幅に低減できます。
メリット4:金融機関からの「信頼性向上」
マネーフォワードクラウドのデータは、金融機関との連携サービス(マネーフォワードクラウドファイナンスなど)を通じて、融資審査の資料としてスムーズに活用できる場合があります。
また、税理士が定期的にマネーフォワードクラウド上で監査履歴(チェックマーク)を残している帳簿は、経営者が自己流で作った帳簿に比べて、銀行からの信用度が格段に高まります。「第三者の専門家が継続的にチェックしている」という事実は、将来的に事業拡大や資金調達を考えている場合、強力な武器になります。
まとめ「ツールで効率化し、プロの判断で『手取り』を守る」

「確定申告は税理士に依頼するべきか?」
この問いへの答えは、マネーフォワードクラウドという強力な武器を手に入れた今、より明確になりました。
マネーフォワードクラウドは、面倒な入力作業を自動化し、日々の経理を劇的に楽にする最高のツールです。
しかし、ソフトが自動で計算してくれるのは、あくまで「入力された数字」の結果に過ぎません。その数字が税法的に最も有利な選択なのか、もっと節税できる選択肢がないかまでは、ソフトは教えてくれません。
マネーフォワードクラウドを活用した確定申告を通じて、
「実務を効率化し、浮いたリソースで本業の売上を上げること」
「制度をフル活用して、払わなくていい無駄な税金を徹底的に排除すること」
が重要なポイントであり、税理士へ依頼すべき理由だと考えています。
もし、「日々の手間をなくし、手元に残るお金を最大化したい」という実利を求めているのなら、マネーフォワードクラウドを前提とした、新しい税理士との付き合い方を始めてみてはいかがでしょうか?
【返金保証有】大阪の「マネーフォワードクラウド」専用税理士
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